勇気を出して頼ってみた

雨宮しもさ

2014年05月28日 20:40

結婚していた頃、私はお風呂や台所などの水回りのリフォーム工事をしていました。
古いキッチンやお風呂を解体して、下地を直して、
新しい配管をして、ユニットバスやシステムキッチンを据え付ける、
その解体から配管、仕上げの造作まで全部夫だった人と二人でやっていました。

図面を読んで水道配管を組むこともできるし、
丸鋸でドア枠を加工したり、古い窓とユニットバスを上手くつなげることもできるし、
間仕切り壁の造作もすれば、グラインダーでキッチンパネルを切断することもできます。

……と、問題はそこ(自慢)ではなくて、
古いタイルのお風呂を解体するのも、夫婦二人でやっていた…というところでして、
このタイルのお風呂の作りというのは地域によって若干違いがあるのですが、
新しいユニットバスを収めるために壁のタイルを下地のモルタルから剥がし、
床を60センチ近く掘り下げるとなると、
一坪のお風呂で平均2トン強のガラや石が出ます。

そのタイル付きのモルタルとか、床から出てきた大きな栗石や、
土を左官バケツに入れて、一杯ずつトラックまで運ぶという仕事も、私の担当でした。

一日に合計で2トン、です。
トラックまでの距離は、横づけできれば数十センチですが、
遠ければ10メートルとか歩かないといけない現場もありました。

当時、私は女性には重量物を扱う仕事について制限があるなんて事を知らず。
毎日ではないけれど、一週間から10日に一回くらいの頻度で、このガラ運びをしておりました。
旦那だった人は、重たいハンマードリルを振り回して、
風呂場の中で解体作業をしていましたから、
大変だけれど、仕方がない…くらいの感覚でした。

当時は若かったのもあって、泥のように眠れば翌朝には元気になって、
体の不調も特になく過ごしてました。
が。
40の坂を超えると一気に当時の無理が利息と一緒に襲ってきます。
下腹部の臓器は無駄に強靭な腹筋に押し出されそうになってたりするし。
背中の筋も痛んでるようで、
何かの拍子にぱきっと音がすると、激痛が走ってしばらく使い物にならなくなります。
もう、導火線のそばで線香花火をしているようなもんです。


( ・_ゝ・)o*――゚+.――゚+.――゚+.――゚+.――*o(・c_,・)

は~、前置きが長くなりました。
こっからがやっと本題です|;´・ω・`|ゞ

本日はナッツさん2回目のお泊り保育の日で、
私は晩御飯の片付けの当番のはずでした。

が。
出社して、何のこともない荷物を持った瞬間。
背中で、パキっと音が鳴りました。

あ。ヤバイ。_s(・`ω´・;)ゞ ..と思う間もなく、背中が痛い~首が回らん……OTLヤッテモウタ

子供たちがご飯を食べ終わった後の、
食器や鍋を洗って乾燥機に突っ込んで、掃除をせねばならんのに!!

もう、内心真っ青です。

どうしよう、当番だから行かなきゃ迷惑かけちゃう
同じ当番の人に、何やってるのって軽蔑されちゃう
人に迷惑かけちゃうような私は、やっぱり嫌われちゃうんだ(←誰もそんな事言ってない)

どうしようどうしようどうしよう。

人に甘えられない、人に頼れない、=人を信頼できない、
チキンな私が顔を出してグルグルグルグル(´;ω;`)ウゥゥ


ナッツさんが生まれる前は言うまでもなく、
ナッツさんが生まれてからも、私は本当に誰かに「助けて~」って言えた事がなかったんです。

ナッツさんが熱をだした、とか。
コーチングの授業を受けたい、とか。
子育てセミナーを受けてみたい、とか。
自分が具合が悪い、とか。

どうしたら誰にも迷惑をかけずに、穏便に、非難されずに、事が済むだろうって。
継母さんやジジに責められるのが怖くて、
土曜保育や休日保育など、お金で済ませられる部分はできるだけお金で済ませて、

それでもどうにもならない病気の時は、
病児保育に行かせて、何でこっちを頼らないの!って責められるのが怖くて、
自分の境遇を悲観しながら卑屈な思いで継母さんやジジにお願いして、
案の定嫌味で責められてみたりして。
その嫌味に過敏に反応して、私って何て不幸なんだろうって一人不幸ごっこをしてました。

素直に助けてって助けを求めないで、
あーだこーだ理屈をつけて頼ってるふりだけしても、そりゃ、嫌味も言われるよね。
私は相手が助けてあげようっていう気持ちを受け取るのを拒否して、
結果だけ受け取りたかったのだから。

と、そんな一人反省会はいいのです。
問題は、夜にやるべき、子供たち数十人の食器の片付けなのです。

どうしよう、誰かに替わってってお願いした方が良いかな?
でも今日の今日じゃ、迷惑だって思われちゃうよね。
替わってほしいってお願いして、誰も都合がつかなかったらどうしよう。
替わってあげるけど、アンタの事好きだからじゃなくて、子供たちのためだからねって
言われちゃったらどうしよう(←誰もそんな事言ってないって)

人に助けてって頼られるのは大好きなのに、
誰かに助けてって言って助けてもらうのが超苦手な私。

………考えるのをやめて、昼休みに突入しました。 [岩陰]・ω・` )

ちょっと休んだら良くなるかなって

……ならなかった。゚(゚ノ∀`。゚(゚ノ∀ヽ゚)゚。´∀ヽ゚)゚。 


午後になったら、マウス操作してると涙が出てくるくらいしんどいんです(ノω・、)
いつもはいるだけでT嬢のセーブになってくれる上司もいないし、
営業部長も営業の人もいないので、Tは不機嫌全開でナイフみたいに尖がってるし。

もうダメだ、私誰かに助けてもらわなくちゃだめだ。

白旗を上げて、トイレにこもって、とりあえず直近で来たクラスメールをコピーして、
クラスのお母さんたちにヘルプメールを一斉送信しました。
しんどくて泣きそうって、ちゃんと書いて、助けてって書いて、
いつもの私の表面取り繕って格好だけ親しみやすいメールとは大違いで。

昼休みすぎちゃったし無理だよね~と思っていたら、
速攻で返信が!替ってくれるって!神が!

助けてもらえた。私、助けてもらって良いんだ( 〃..)
( 〃..)っていうか、モジモジしないでもっと早くみんなに頼めば良かったんだ。

素直にお願いして、ありがとうを心から伝えたら、
時間差で心配してくれるメールが何個か届いてました。
(´;ω;`)ブワッ  シンパイシテモラエター


んで、じわじわ感動の余韻に浸ってたら、
少し前にだれかに贈った「助けてあげたい」の気持ちに、
過分なほどの「ありがとう」が届いてました。
それも複数。

おせっかいだって思われないかな、押し付けがましいって思われないかな、
嫌われちゃったりしないかな、格好つけって思われて疎まれないかな、
そんなドキドキと一緒に贈った気持ちが、ちゃんと受け取って貰えた。( 〃..)

勇気を出して、ちゃんと頼ったら、助けてもらえました。
助けてもらえてありがとうと思えたら、
助けてくれてありがとうが同時に届きました。
なんて素敵な偶然だろう。


40過ぎて、こんな思春期の中学生女子が通るような人付き合いのモジョモジョで
あーだこーだ悶えてるのって、そこを通り過ぎちゃった人からしたらウザいよね。
でも、人付き合いを全然してこなかった私は、今、そこを通らねばならんのです。

このウザイ長文の自己開示を読んでくれた方には、心からありがとう。


早退しますので後はお願いって言ったら、
Tに「へーーーーーそう」とか言われちゃったけど!(・ω・`) ヘコンダヨ゙!
でも他の人にはちゃんと「お大事に」って言ってもらえた。
ちゃんと心配してもらえた( 〃..)

整形外科医で痛み止めの注射を打ってもらってちょっと楽になって、
調子に乗ってこんな長文を書いてたら、また痛くなっちゃったけど!。

どうしても「ありがとう」を今日は文字にしたかったので。

どうもありがとう。
私を助けてくれてありがとう。
私に助けさせてくれて、ありがとう。

今日はゆっくり一人寝をします。

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